| ● はじめに ●
香りと、癒しに対する関係がここ10年ほど、大きく取り上げられています。これはは今に始まった事ではないのですが、歴史的には 情勢が不安定な時代には人は香りに安らぎを求めるようです。私自身も以前の仕事を合わせると、香りと言うよりは 臭いとの付き合いは長いのですが、本格的に調べ始めたのは、ごく最近です。あまりたいした事は書けませんが、読まれた方の、香りに対しての多少の知識となれば幸いです。
●香りの楽しみ方●
・香水の使い 方
香りの設計は、各調香師の高度な計算と経験による、微妙なバランスの上に成り立っています。しかしこれには、明確な法則がある訳ではないので、大まかなベースは似ていても、設計に対する哲学は違うようです。
ですから、同じ物ならまだしも、違う香水を重ね付けすると、殆どの場合は、香りが悪臭になってしまいます。終電近く満員電車等は、「香水」、「アルコール」、「体臭」、「にんにく臭」が混ざり合って、「臭いのポット」と化していますが、この事から考えれば、香水は清潔な体にTPOにあった香りを使うほうが
よいと思われます。
1 肌に直接スプレーする。
・胸から下へ直接スプレーします。主なポイントは、手首ウエスト付近、膝の裏側等
・スプレーは、香りは均一に、一定の濃さで広範囲に付けれます。しかし肌の弱い人
はかぶれる場合はあります。その様な方は、ガーゼ等に香りをしみ込ませ、ポケット
や服に忍ばせては如何でしょうか?
2 香水を付けすぎない!
・せっかくの香りも、付けすぎれば、周りの人に甚だ、迷惑です。有名な ココ.シャネル
は、「香水はキスをしてもらいたい場所に付ければ良い」 と
言いましたが、首
筋、耳の裏に付けると、嗅覚が麻痺して付けすぎてしまいます。
(特別な シツエーシ
ョンの場合は除きますが......)
そもそも香水は、他人に対して好印象を与えるものですし、香り
の好みは人によっ
て異なりますので、「勝負を掛ける場合」以外は、微香が好ましいと思います。
「一言」
・過ぎたざるは猶及ばざるが如し! 程々が、魅力アップの秘訣?
→トップに戻る!
・香水の選び方
十人十色と言いますが、人はそれぞれの体臭があり、体温も異なります。又肌のコンディションも違います。ですから有名女優と同じ物や、有名ブランドの品物が、必ずしもフィットするわけでは有りません。海外ブランドが人気がありますが、そもそも「体臭消し」で使う様に設計されている物が多いので、日本人には強いものが多いようです。(そうは、言っても最近までは私も、BVLGARI
の Pour Homme や Eau Parfumee を使っていましたが)
最近は、日本人が設計した香水(自分にあった香水?)を使う様にしています。海外の有名ブランド品市販だけでも私の知る限りでもざっと500種類以上ありますので、その他の物も含めると、一体 何種類あるんでしょう?
でも、その時の自分にあった香り探しは、新たな自分を発見できて案外と楽しいと思いま
す。
1 香水を選ぶ時には瓶口に鼻を近づけない。
・アルコールの刺激臭で鼻が麻痺して正しい判断が出来ません。試す際にはムエッ
ト(香り紙? 香水ショップにあります。)か手首に付け軽く振ってアルコールを飛ばし
てから、鼻から少し離してはなして香りを確かめてください。
2 香水の香りはトップ、ミドル、ラストを確認する
・折角の香水も自分のイメージと異なる場合も有ります。これは大くの香水が、トッ
プ、ミドル、ラストと、時間の経過と主に大まかに三種類の香りによって設計され
ています。ですから、選香の際は、ムエットで香りを確かめた後、更に30分後、2
〜3h後の香りを確かめてから選ぶと良いようです。調香師の方に聞いた所、素
人が香りを判断できるのはせいぜい3種類くらいとの事ですから、あまり欲張ら
ずに気長に探しましょう!
3 まずは
小瓶(少量)そして、オーデコロン、オードトワレから!
・厳密には香水と呼べる物は、パヒューム(perfume 香料濃度15〜30%)だけです
が、値段が高価ですし、何年も使える物ではありません。お店では雰囲気で買っ
てしまうケースも多いですし、体調、精神状態によって香りに対する好みも変わっ
てきます。まずは、オーデコロン、トワレ等の軽い物を小瓶で使ってみてみてから
が、失敗も少なく経済的と思います。
→トップに戻る!
・香りに強くなるには!
元資生堂研究所香料研究室長の 堅田 道久氏がテレビで調香師と紹介されてから数十年、調香師と言われる「香り作りのプロ」の方々が切磋琢磨して、香りを作り上げています。そんな彼らは私達、常人と違って、犬並みの?嗅覚をもっていらっしゃいます。
生まれつきのセンスもありますが、殆どの調香師の方は訓練によって、嗅覚を発達させてきました。ですから、素人の私達も鍛える事によって、かなりの嗅覚を得る事が出来るそうです。
知り合いの、フレグランス・デザイナーの方の話では、とにかく、色々な香水のスメリングをする事により嗅覚は驚くくらい発達するそうです。彼女いわく「香りにたずさわった」人は「若く、呆けない」らしいです。嗅覚が鋭くなることは、老化を防止するのでしょうか?或いは抽出成分の影響でしょうか?(今、研究中です)そういえば、彼女も実年齢より20才は若く見えます。偶然でしょうか?
1
いろいろな香りに興味を持ち、スメリングしましょう♪
・王道は無い様です。日々色々な香りにふれて、注意して臭いを嗅いで見る事が
秘訣のようです。ただ、その結果が「いつまでも若さを保つ秘訣」らしいです。
一言
・「ローマは一日にしてならず」 日々の暮らしで少しづつ。でも気付け いつもでも若い自分
→トップに戻る!
・自分にあった香り探し
一番大切な事は、その香りが本当に好きか否かです。好きでも無いのに「流行だから」と使っている人もいますが、その様な使い方は、常に精神的に緊張状態にありあまり好ましく思われません。
同じ服装の人間がいると気まずいものです。特に女性同士ならなおさらですね! 香水は同じ物を使ったも、体臭と混ざって同じ香りになりません。ですから「良い香り」と思ったら躊躇せずに、使っている香水名を聞けば良いのですが、初対面の異性同士では「ナンパ」と勘違いされる可能性もあるので......
香水は非常に敏感です。ですから肌のPHバランス、脂分量によっても香りが変化します。「脂ぎったおやじ」と言う表現を良く聞きますが(私も10代、20代からみればそんな年代なのでしょうが....) 一般的に 男性の方が女性に比べて脂分が多いようです。結果、同じ香水を使った場合男性の方が重く、くどくなるようです。(詳細に関してはここでは省略)
1 自分の好きな香りをさがす
・流行に関係なく、自分自身で気に入った香りがあなたの香りです。自分のセン
スに自信を持ちましょう!
2 良い香りの人から使っている「香水名」を聞く
・無臭と言われる人でも絶対に体臭はありますので、同じ香水を使っても違う香
りになります。親しい方なら少し使わせて頂いても良いでしょう。謙虚な素直さ
が一番です!
→トップに戻る!
●香水の楽しみ方●
・香水の種類&TPO
香水と受験生ご用達のジーニアス和英辞典で調べるとパフューム(perfume)とでています。この事から考えると、実際に香水と言えるのは、パフューム(perfume)だけなのですが、広義では、オーデコロン等も含めて「香りをまとう」物を香水と言う場合も多いようです。 香水 = 香る水ですから!
一般的には、香料濃度、それに伴う持続時間によって下記の様に分類されます。
|
|
香料濃度 |
持続時間 |
特 徴 |
|
パフューム |
15〜30% |
5〜12時間 |
厳密に香水と呼ばれるもの。アルコール分も低い為香りの持続時間も長いが値段も高い。勝負用の香りです。 |
|
perfume |
|
オードパルファン |
10〜15% |
5時間前後 |
上の物の軽いタイプです。ほとんどはパヒュームとして設計された物を、軽く調香するので、調香師の美意識を十分楽しめます。
尚、決してパヒュームをアルコールで薄めただけではないようです。 |
|
Eau de Parfum |
|
オードトワレ |
5〜10% |
3時間前後 |
上の物のワンランク軽いタイプ。値段も安価で一番多くリリースされているタイプ。 |
|
Eau de Toilette |
|
オーデコロン |
2〜5% |
1〜2時間 |
一番軽いタイプで、最も安価です。一日何回使ってもOK!スポーツの前後などでも |
|
Eau de Colongue |
香料濃度が下がる毎に、軽い香りになっていきます。通常は、下の二つはライトな香りと値段から若者向きと言われていますが、年配の方が使ってもおかしくはありません。
→トップに戻る!
・香りの構成
オードトワレ(Eau de
Toilette)以上の物は、一般的に下記の3つの香りのトーンに分類されます。
・トップノート … 付け始め 20分以内で通常ショップでスメリングする、香りです。
・ミドルノート … 2〜3時間までで、香水のメインの香りです。
・ラストノート … 香りが消えるまで、ラスティングとも言われます。普通は軽視ししが
ちですが、CHANEL
NO.5 等、長く人気を誇る商品のラスティングは
幻想的です。
この現象は、使う香料の揮発度の違いによるものです。幻想香水(Parfum de Fantaisie)
と言われるものは、パヒューマー(香水 調香師)の頭に浮かんだ、イメージを香りに創作した物で、トップからラストまで、流れるようなイメージ例えば、「渓流に始まり、草原の小川を経て大海に達する水の流れを」 香りで表現されたものです。前述の、CHANEL
NO.5も有名な幻想香水の一種です。
→トップに戻る!
・香りのタイプ!
フローラル系、シトラス系、グリーンノート、ウッディーノードと良く耳にしますが、本来は各個人の主観的表現です。最近の流行ということで、2002年1月に発売されたXヌーベルグーの「男と女の香水選び完全ファイル」中の 6種類の香りの基本タイプを抜粋してみました。
・フローラル
最も古いタイプからある香水で、天然の花をモチーフとした物。更にシングルフローラ
ル調、フローランスブーケ調、モダンブーケ調に分類されます。何回も出てきますが、
CHANEL
NO.5は、モダンブーケ調を骨格に設計されています。
・グリーン
若々しくさっぱりとしたニュアンスの、天然の緑の香り。気持ちを高揚させる、アロマテ
ィックな効果も期待出来ます。
・シトラス
ベルガモット、レモン、オレンジと言ったフレッシュな柑橘系香料がベースとなった香り
で、オーデコロンに最も多くみられるタイプのノート。(私自身15年ほど、シトラス系を愛用)
最近の大手企業の研究でオレンジノートは鬱症に効くとの発表が合ったので、今後、
癒し系の香水としては注目を集める様な気がします。
・オリエンタル
東洋の神秘性、エキゾチックさをイメージした香で、白檀、お茶、ベチバーやサンダル
ウッドの木ようの香や樹脂、動物の成分を含む重厚さが特徴の香。
・シプレ
オークモス(樫の木に付く特殊な苔のノートをベースとした物)、ベルガモット、アンバ
ーをベースにした、朝もやの森林の香をイメージ。心を沈静化させる効果が有ると言
われており、フローラル系と比べると渋く落ち着いた香。
・フゼア
19世紀末にウビガン社が開発した「フジュールロワイヤル」に由来。ラベンダー、ベルガモット
のコンビネーションを生かしたメンズに多い香りです。
→トップに戻る!
香水の保存期間、保存方法
香水はアルコール中に香料をとかした物です。香料は温度変化、太陽光線、空気中の酸素で、酸化重合反応が起こり、変色したりします。いくら密閉をして冷暗所に保存しても、厳密にはアルコール中に含まれる酸素とやはり反応します。つまり香水は常に経時変化しますので、一般的には1年以内に使ってしまう方が良い様です。
保存場所としては、冷暗所、15℃以下であれば問題は有りません。香水は非常に敏感ですので直射日光の当たる車の中におき忘れると、せっかくの香水が劣化してしまいます。
一言
「香水とフルーツは新鮮さが一番」
→トップに戻る!
● 香りの歴史 ●
香料の始まり
人類が香を暮らしに取り入れたのは色々書かれていますが、古い説で今から4、5千年前と言われています。その頃は既に、没薬、肉桂、乳香、ガルバナム等、現在でも香料として使われている物が使われていたと文献にあるそうです。
当時は、身体に香をたき込めたり、香料入りの水で身体を洗ったり、香料入りの軟膏を塗り込んだりとして使われていたそうです。趣向の為ではなく主に宗教儀式用の様です。一方、これら香料の持つ「防腐殺菌効果」をミイラに利用したり。薬剤としても用いたそうです。
今日の香水を意味する perfume は、ラテン語の " per fumum" (煙を通して)が語源と言われており、香料を焚いて使う方法が主な使い道だったのでしょう。
絶世の美女と言われたクレオパトラは、エジプトで発見された香油を上手く使い、時の権力者達の鼻を酔わせていたのでは、との説もあります。
ギリシャ時代には、更に香料の製造が行われるようになり、ローマ帝国に伝わる頃には、香油を、浴室、寝室、居間、食卓と良い香を漂わせるのに使われたそうです。中世になって、ベニスの商品たちが東洋から新たな香油を運んできて、その後の、インド、アメリカ大陸の交流を経て新しい香料も作り出されました。
→トップに戻る!
香水の歴史
アルコールに香料をとかした今の香水の原形は、16世紀頃と言われています。歴史的は、エリザベス女王が用いた「ハンガリーウォーター」なるものが最初らしいです。
その後、ナポレオン・ボナパルドの台頭によりヨーロッパの戦国時代に突入しましたが、この間に、プロシア(現 ドイツ)のケルンで作られていたオーデコロンが大量にパリに持ち込まれ流行しました。
今の香料の基礎は19世紀に入り、有機化学が発達して確立されました。更にアルコールも工業的に安価に生産されるようになった為、使用量は急速に増加しました。
香水と言えば多くの人は「フランス」をイメージすると思いますが、南フランスのグラースと言う町が香料のメッカです。現在も多くの、香に携わる人間はこの町を訪れるそうです。元来は12世紀頃から皮革産業が栄えた町でしたが、16世紀にトンバレーというフローレンス人が香料を紹介した事が、この町が歴史的に有名になる布石でした。
最初は香料を皮革製品の臭い消しで使われたのですが、その後石鹸産業への結びつき、グラース周辺の自然の恩恵による、ラベンダー、ローズ、ジャスミンの生産により、天然香料産業は発展して現在に至ります。
・CHANEL NO.5
最近ある香水ショップのオーナーとお話をしている時に CHANEL
NO.5 とココ・シャネルの話になりましたが、残念ながら、生みの親、”エルネスト・ボー”の話が出なかったので少し付け加えて思うと思います。
ほとんどの方が一度は名前を聞いた事がある、CHANEL
NO.5 は、1920年に発表されて以来、今でも多くの方々に愛用されていますが、これは、フランスの生んだ天才パヒューマーの”エルネスト・ボー”によって生み出されました。モスクワ生まれの彼は、ソビエト(現ロシア)でパフューマーとして第一歩を踏み出しました。
その後、第一次世界大戦を経て、フランスに引き上げ1920年に、南仏のカンヌの西方のラ・ボッカという街で 新会社を設立しました。
ここで北欧の幻想的な思い出を香に再現する為に、ジャスミン、ローズ等の天然花精油を主香として特徴付ける為に合成香料のアルデヒドを数種類配合し、それまでにない新しい香を生み出しました。アルデヒド系と呼ばれる種類の始まりでした。
パリのオート・クチュールとして有名なココ・シャネルとボーの出会いは、香水の新たな時代への始まりでした。彼女から香水の調香の依頼を受けたボーはNO.1〜NO.5、NO.20〜NO.24の2種類の香水を提出したところ、ココは5回目の発表会を5月5日に行う為に、5つ目の瓶を選びNO.5と名づけたといいます。
そして、爆発的なヒットを世に生み出しました。 マリリン モンロー の「私は CHANEL
NO.5 を着て寝るのよ」という言葉はあまりにも有名です。そんな天才パフューマーのエルネスト・ボーの晩年は不遇だったそうです。
→トップに戻る!
日本人と香水
日本に香水が入ってきたのは、明治時代にロジェギャレー社の『ヘリオトロープ』という香水です。この次に入ってきた香水が同じ会社の『フルール・ダムール』という通称 「赤箱香水」と言われた物で、新橋、柳橋の芸者さんを、初めとして爆発的に売れたそうです。
日本で最初に作られた香水は銀座の資生堂からで、「梅」、「菊」、「藤」という3種類で当時としては最先端のカットグラスが使われていて、かなり「いけてる」香水だったようです。
元々、日本にあった香料はフローラル系やシトラス系ではなく、沈香、白檀香、麝香、甘松香などで、焚き込めたり、
匂い袋に入れて使っていたようです。
この焚き込めが 「香道」と言われる物で平安時代に始まり、鎌倉、室町時代に盛んになりました。沈香には種類があり、なかでも良い香の物を伽羅といいます。偶に劇や小説にもでてきますが、東大寺御物の 「蘭麝
待」は代表的な香木です。一体幾らするのか分かりませんが!
その様に考えると、日本人と香の付き合いは長いのですが、香水文化は始まったばかりですので、日本人にあった香水及び、使い方に関してはむしろ発展途上の様に思えます。
→トップに戻る!
内容に対する、不備、意見をお持ちの方は下記のアドレスまでご連絡を頂ければ幸いです。
customer@sap-co.com |